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MFJのQRPトランシーバー

MFJという米国のキットメーカーから購入したアマチュア無線用のトランシーバーの組み立てをした。
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MFJ-93XXKシリーズのXXには、80 40 30 20 17 15の数字が入る。この数字はいわゆるアマチュア無線で使う周波数帯の波長を示している。電波は光と同じで毎秒30万Km進むが、これをその周波数の振動数で割ったものが「波長」で、例えば20mというのは14MHz帯を指す。計算では15MHzではないかと言うことになるが、慣習としてこのような標記をしている。
日本にはこうしたキットは余り例がない。全くないということではないが、ある種の割り切りがないと、コストパフォーマンスの良いキットは無理だろうと思う。アレもあったら良いな、これもほしいと言ってる間にメタボなものになってしまい、誰もが満足する機能は揃っているが、コスト高になったり、複雑で組み立て調整が難しく、再現性がないということになりかねない。
MFJのものは大体において荒削りな印象だが、機能的にはシッカリしている。反対に良くぞこれだけ安く作れるものだと感心する。
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米粒・胡麻粒ほどの表面実装部品は最初からプリント基板に半田付けされているので、素手で扱える部品だけをマニュアル通りに半田付けしていけば完成する。
今回は同封されているRCAコネクタではなくBNCコネクタを使ったので配線を要したが、標準形では全くワイヤーの配線をすることなく完成するところはスゴイ。なれない人には随分ハードルを下げた設計になっている。
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6つの波長帯用に6種類のキットが用意されているが、共通部品と専門部品が分かれていて、最初に共通部品、それから周波数帯ごとに少しずつ値の違うコンデンサやコイルを取り付け、電気的な調整をした上でケースに入れる。頑丈な鉄製のケースは上下に分かれるが、プリント基板をケースに取り付ける辺りは実に合理的に設計されているし、精度もよく出ている。
このシリーズは「Cub(カブ)」と呼ばれており、米国のボーイスカウトなど若い人の入門用に用意されているような気がする。USD99ドルと安いが、内容はシッカリしている。

なぜこれを組み立て出したかというと、先週に篠山に行った際に入った百均で買った、植木鉢用のこんなものを買ってきた。
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三本のうち一本の長さが短いのは、すでにこちらに使ったから。
(円形の直径はおよそ30cmです)
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で、これが何かというと、アンテナです。
18MHz帯から上、50MHz帯までの5バンドをカバーできる。然るに、これを駆使するためのトランシーバーがない。ないわけではないが、少なくとも小型軽量で、消費電力も少ないものがない。そのとき思い出したのが、上記のトランシーバーという訳だ。

それで何の役に立つのか?!
インディペンデンスデイ(Independence Day)というアメリカ映画では、エイリアンから通信ネットワークを破壊された米軍は、最後にモールス信号で迎撃態勢をとりましたが、こんな事はないでしょうね、(笑)。
by susumuja | 2010-02-04 17:58 | 無線・工作